今回、冨永圭志は抽象と具象の2種類の作品を出品している。
「HAKUMOKURENN」のシリーズは、胡粉、ペンキ、油彩の質感の違う物質の組み合わせを溶かし込むことで、
新たな〈白木蓮〉という物質を再合成する試みの作品です。
一方の具象作品の「ハクモクレン」のシリーズでは、
比較的厚塗りの画肌で様々なテクニックで〈白木蓮〉を表現している。
ところが、この2種類の作品群は、まったく同じ技法で同じコンセプトで同時期に制作されている。
そこにこの作家のア-ティストとしての特殊な立ち位置が存在する。